加齢黄斑変性

加齢黄斑変性は、世界中での視覚障害の主要原因を占める難治性疾患です。近年日本国内でも患者数は増加傾向にあると報告されています。

「黄斑」とは、網膜の中心部分を指す医学用語で、眼の中で最も視力が鮮明になる部分です。加齢黄斑変性では、網膜の下に老廃物が蓄積することで、中心視力が低下します。最初の兆候は、読書中に現れる場合があり、文書の中央部分の文字がぼやけて見えたり歪んで見えるなど、数文字程度の小さな領域のみが影響を受けることもあります。
病気が進行するにつれて、この領域は徐々に拡大していきます。さらに進行すると、他の症状が現れることもあります。例えば、直線が歪んで見えたり、暗くぼやけた部分や何もない空間が視野の中心部分を遮ったりします。

しかし、周辺視野はほぼ保たれており、おおよその方向感覚は掴めます。例えば顔は見えても、顔の特徴を認識できない場合があります。